2月7日(金)、東京で映画『かなさんどー』の試写会が開催された。監督はお笑いコンビ「ガレッジセール」のゴリこと照屋年之。上映後には照屋監督と主演の松田るかが舞台挨拶に立ち、観客からの大きな拍手に感動を隠せなかった。
沖縄の死生観を描いた長編映画『かなさんどー』先行公開で大ヒット
『洗骨』で映画監督としても注目を集めた照屋監督が、脚本も手がけた『かなさんどー』。沖縄を舞台に、親子や夫婦の愛おしさを描いた感動作だ。長編映画としては6年ぶりの新作で、完成は2年前。すでに沖縄では先行公開され、大ヒットを記録中だ。東京での上映を迎え、照屋監督は「やっと皆さんに観てもらえてホッとしている」と笑顔を見せた。

主演・松田るかが挑む『かなさんどー』!沖縄方言指導も
主人公の赤嶺美花を演じるのは『賭ケグルイ』シリーズで知られる松田るか。彼女は、認知症の父・悟(浅野忠信)の余命がわずかと知らされ、7年ぶりに沖縄・伊江島に戻るという役どころだ。母・町子(堀内敬子)の死をきっかけに父と距離を取っていた美花は、母の遺した日記を見つけ、両親だけが知る愛おしい秘密を知ることになる。
沖縄出身の松田は、現場で堀内の沖縄方言指導も担当。「台本を読みながら『るかちゃん、これってどんなイントネーション?』と質問されることもありました」と振り返る。浅野忠信の方言指導は照屋監督自ら行い、「浅野さん、気を抜くと北に行っちゃって(笑)、どんどん東北なまりになっていた」と、撮影現場の和やかな雰囲気を明かした。
『かなさんどー』の意味と照屋監督の想い
タイトルの『かなさんどー』は、沖縄の方言で「愛おしい」を意味する。照屋監督は「父と娘の確執を通して、許しや見送り方を描きたかった」と作品に込めた想いを語る。そして、「僕自身、辛いときにエンタメに救われてきた。この映画が誰かの背中を押せたらうれしい」とコメント。
主演の松田も「観た人はきっと大切な人の顔が思い浮かぶはず。この映画をきっかけに、直接『かなさんどー』と愛を伝えてほしい」とメッセージを送った。
映画『かなさんどー』は沖縄で先行公開中!2月21日(金)より全国公開。