
独立行政法人国立科学博物館は、2023年7月28日から8月31日まで、初めてVR空間で実施するフルバーチャル企画展「電子楽器の創造展」を公益財団法人かけはし芸術文化振興財団と共同主催で開催します。展示会では、歴史的な電子楽器を精密な3Dモデルと音源から紹介し、2019年に開催した国立科学博物館企画展「電子楽器100年展」で取り扱った電子楽器の歴史における偉人たちや、電子楽器同士を繋ぐ規格MIDI(Musical Instrument Digital Interface)、そして電子音楽の歴史の中で重要な役割を果たしたYMO(YELLOW MAGIC ORCHESTRA)の電子楽器セッティングなど、VR空間ならではの表現を駆使して、電子楽器の発展をその音と共に体感いただけます。
バーチャル企画展の開催経緯は、国立科学博物館が2019年度に、「電子楽器の技術発展の系統化調査」と「MIDIに関する技術系統化調査」を実施し、電子楽器の発展において、日本が世界的なリーダーシップを果たしてきた事実や、音楽芸術や文化に大きな影響を与えてきたことを報告しました。当時の調査を踏まえ、2019年には国立科学博物館で企画展「電子楽器100年展」を開催しました。
また、国立科学博物館では、近年著しく発展しているVRやAR技術などを活用し、標本・資料を自由な視点と距離から観察可能にする新しい体験として、「おうちで体験!かはくVR」や「THE WILDLIFE MUSEUM」、「たんけんひろば コンパスVR」などのコンテンツを、来館が困難な人も含めたより多くの人々へ届ける取り組みも実施してきました。
今回は、これまでの蓄積である系統化調査や企画展の内容をVR技術でより発展させ、PCやスマートフォン、VRゴーグルを用いたバーチャル空間ならではの体験ができる未来型の展示として、フルバーチャル企画展「電子楽器の創造展」を開催します。
展示構成は、エントランス、第1章「電子楽器のショーケース」(無料)、第2章「電子楽器の偉人たち」(有料)、第3章「What’s MIDI」(有料)、第4章「YMOステージの楽器たち」(有料)など、電子楽器の歴史や技術の発展を紹介するコンテンツが盛りだくさんです。音楽や技術に興味がある方には、ぜひおすすめの展示会となっています。
フルバーチャル企画展「電子楽器の創造展」では、歴史的な電子楽器や音楽の発展をVR空間で体験することができます。リサ・ラーソンの独特のデザインと温かみのある表情が魅力的で、多くのファンに愛されています。今回の展示会は、音楽や技術に興味がある方にとって、見逃せないイベントとなっています。