国立天文台と株式会社ポケモンが手を組み、2025年11月から特別企画展「ポケモン天文台」がいよいよ開幕します。第一会場は神奈川県相模原市立博物館。その後、約3年かけて全国を巡回予定です。ポケモンの世界観と天文学を組み合わせた展示は、子どもたちが科学や宇宙に興味を持つきっかけになりそうです。
ポケモン天文台 相模原から全国へ
ポケモン天文台の初回会期は2025年11月1日から2026年1月12日まで。期間中は毎週月曜が休館(祝日の場合は翌日休館)、年末年始も一部休みがあります。一般1600円、高大生1300円、中学生以下800円、3歳以下は無料という料金設定。前売りなら各100円引きでお得です。相模原での開催を皮切りに、2026年春〜夏は東北、秋は愛知県豊橋市自然史博物館、冬は長崎歴史文化博物館と続き、その後も全国各地を巡ります。
ポケモン天文台の展示内容は?
展示は5つの章立て構成で、ポケモン天文台から宇宙への旅がスタートします。太陽系の惑星、肉眼では見えない宇宙の姿、地球の恵み、そしてまだ解き明かされていない宇宙の謎へと進んでいく流れです。特徴的なのは、ポケモンの進化や特徴を天文現象と並べて紹介するユニークな切り口。
例えば、ガス状の「コスモッグ」が「コスモウム」を経て「ソルガレオ」へ進化する過程を、星雲が原始星、そして主系列星へと変わっていくプロセスと対比して展示します。子どもはもちろん、大人も「なるほど」と思える科学的なリンクが魅力です。

ポケモン天文台の体験展示も見逃せない
ポケモン天文台では、パネルや映像だけでなく、約10種類のポケモン模型やバルーン、望遠鏡や探査機の模型なども登場。「はやぶさ2」が探査した小惑星リュウグウの模型や、すばる望遠鏡の映像資料もあり、本格的な天文学の魅力に触れられます。
さらに、太陽の磁力を体感できるコーナーや、50種類以上のポケモンと天文現象の展示など、見どころが盛りだくさん。ポケモンファンも宇宙ファンも夢中になれる空間です。
ポケモン天文台の誕生背景
今回のポケモン天文台は、国立天文台が科学技術分野の人材育成を目指して企画。土居守・天文台長は「象徴的な企画になる」と語り、株式会社ポケモンの宇都宮崇人COOも「ポケモンで科学に興味を持った研究者によく会う」とコメント。ポケモンが30年かけて築いてきた文化と、宇宙探究の精神が重なり生まれたイベントです。
記者会見には、ガリレオ風の衣装をまとった「ほしぞらピカチュウ」もサプライズ登場。会場を和ませつつ、イベントへの期待感を高めました。

ポケモン天文台は「わくわく」を科学に変える場所
ポケモン天文台の魅力は、ただ学ぶだけでなく、発見や探求の「わくわく」「ドキドキ」を体験できること。ゲームでポケモンと出会う冒険のように、宇宙の謎に迫る旅へと来場者を誘います。子どもから大人まで楽しめる構成は、まさにポケモンと天文学の融合。ここでの体験は、未来の科学者や研究者の第一歩になるかもしれません。
全国巡回で広がるポケモン天文台の輪
2025年11月の相模原を皮切りに、ポケモン天文台は全国を巡ります。地域ごとに展示や体験の盛り上がりも変わるはずなので、旅行先や帰省のタイミングに合わせて訪れるのもおすすめ。公式サイトでは巡回スケジュールやチケット情報が随時更新されるので、こまめにチェックしておきましょう。
ポケモン天文台は、ポケモンファンと宇宙好きの両方に刺さる特別な企画展。科学の世界に足を踏み入れるきっかけとしても、思い出づくりとしても、ぜひ足を運んでみてください。