
認定NPO法人Homedoor(大阪市北区)は、困窮状態に陥った多様な人々を受け入れるために、大阪市内でインクルーシブシェルター『アンドベース』を開始します。相談者数が高止まりし、既存のシェルターが満室が続く中、ホームレス状態の人々の多様化を考慮して、新しい取り組みを開始します。
新しく開設されるインクルーシブシェルター『アンドベース』では、大阪市内で5億円のホテルを購入し、24部屋の個室を備えたシェルターを設けます。対象者は、失業や病気などさまざまな事情で家賃が払えず、住む場所がなくなり困窮状態にある方々です。特に近年、Homedoorへの相談が増加している若者や女性、高齢者や障害を持つ方など多様な層を受け入れ、中長期滞在をしながら、本人のペースに合わせた支援を展開します。
団体設立当初の相談者は、主に路上生活をしている高齢男性でしたが、最近では相談者の平均年齢が若年化し、10代~30代の相談比率は47%、女性比率は24%となり、若者や女性の相談が増えています。誰もが何度でもやり直せる社会を目指し、新しいシェルターを開設して、住まいのない方への支援を拡大していきます。

アンドベースは、頼れる環境を提供することで、非正規雇用を転々とし、キャリアの描き方に課題を抱える10~30代の若者や、困窮状態に陥った女性・母子世帯、一般就労やひとり暮らしが難しい高齢者や障害ボーダー層など、さまざまなニーズに対応します。『アンドベース』では、当事者のニーズに合わせた柔軟な対応を行い、『断らない支援』を展開していきます。
これからもHomedoorは、住まいや仕事の支援だけでなく、精神的ケアや地域でのひとり暮らしをサポートするなど、多様な困窮者に対して総合的な支援を提供していくことを目指します。